オリガルヒ

1990年代のロシアについて。主にオリガルヒ。時々チェチェン。まれにイラク、パレスチナ、その他紛争地。 自分はこれからどんな惨めな人生を生きていくことになるのだろう。考えている。

Monday, November 08, 2004

ルシコフ… 見逃せない人物であることが判明

今日は学校へ行きがてら、"The Oligarchs"を264ページまで読んだ。一日でだいたい40ページ。悪くない。
章でいうと、Easy Moneyを読み終え、The Man Who Rebuilt Moscowが残り5ページ。明日にはこの章は読み終わるはず。

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このThe Man Who Rebuilt Moscowは、ルシコフに関する章だった。
モスクワの市長として、彼がどのようにロシアの資本主義の形成に貢献したかということが書いてあった。

私はルシコフのことは、「1999年にエリツィンがさよならしかけたとき、大統領になれそうな勢いの人だった」としてしか記憶していなかったので、それ以前に10年以上に渡って彼がモスクワに影響力を持ち続けていたことを知って目から鱗だった。

どうやら、ルシコフはオリガルヒの全てと付き合いがあったような感じだ。
最も親密な関係にあったのは、グシンスキー。彼とは長い間柄だ。ベレゾフスキーとはあまり親密ではなかったようだけど。

とにかく1990年代、ルシコフはモスクワの最高権力者として、思うがままだった。全ては彼の思いのまま。
オルガルヒとの関係の作り方が非常に上手くて、オリガルヒが資金を提供し、その見返りにルシコフが政治的な保護を与える。そうやって、全ての出来事の中心に居て、全てを見てきたんだ。

あ、だけど、有力なオルガルヒの一人であるチュバイスとは敵対関係にあったみたいだね。というのも、当時チュバイスは、エリツィンの元、ロシア連邦政府で仕事をしていたから。
チュバイスは、ソビエト的な権力の強い影響を排除しようとしていた。それに対し、ルシコフはある程度強固な体制を維持して街の支配を図っていた。二人の理想は完全に正反対だったわけ。

この章で分かったのはこのぐらい。この時期は、チュバイスが本当に強力で、反チュバイス同盟みたいな流れもあったそうだから、この後の章で出てきたりするのかな。

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ちなみに、ロシアでは、ファースト・ネーム、ミドル・ネーム、ラスト・ネームがあるとして、大抵は「ファースト・ネーム+ラスト・ネーム」で呼ぶのだけど、発話の中では「ファースト・ネーム+ミドル・ネーム」の組み合わせを良く使うようだ。
これはアンナ・ポリトコフスカヤの"A small corner of hell"の最終章でも出てきたパターン。後書きのところで、アンナ・ポリトコフスカヤの友人のイリヤがアンナのことを、Anna Stepanovnaと何度も呼んだ。
最初は別の人かと思って、アンナ・ステパノフナって誰だろう?なんて思ったけど、アンナ・ステパノフナ・ポリトコフスカヤのファーストとミドル・ネームを使っていただけだった。

このThe Man Who Rebuilt Moscowの中でも、ルシコフのことがYuri Mikhailovichと呼ばれる場面が何度かあった。これは、ルシコフのフルネームがユリ・ミハイロビッチ・ルシコフだから。
同様に、ベレゾフスキーは、ボリス・アブラモビッチ・ベレゾフスキーで、Boris Abramovichとされることがある。

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