オリガルヒ

1990年代のロシアについて。主にオリガルヒ。時々チェチェン。まれにイラク、パレスチナ、その他紛争地。 自分はこれからどんな惨めな人生を生きていくことになるのだろう。考えている。

Saturday, March 12, 2005

クリスチャ・フリーランドの"Sale of the Century"

先ほどネットサーフィン中に偶然、気が付いたのだけど、クリスチャ・フリーランドの"Sale of the Century"が既に刊行されてる。4月7日に刊行する予定だと聞いていたのだけど、1月ほど繰り上がって、先週、3月3日に発行されたらしい。Amazon.co.ukでは24時間以内の発送になっている。
日本のサイトだと、紀伊国屋のブックウェブではもう取り扱いを開始してる。今の時点では、本体価格2097円、それに送料と代引き手数料が合計されて、2677円で買える。

この本はずっと前から読みたかったものだし、オリガルヒ研究本の中で最高峰に重要な文献だから、ぜひぜひ、絶対読まなきゃいけないし、読みたい気持ちもせいいっぱい無限大にあるのだけど困ったことに、昨年の内に読み終えておきたかったポール・クレブニコフの"Godfather of the Kremlin"がまだ最初の70ページぐらいのところで躓いていることと、デイビッド・サッターの"Darkness at Dawn"なんかまだページを開いてすらいないことに加え、アミラ・ハスの"Drinking the Sea at Gaza"までもが本棚で登場の機会を待っている…という危機的な状況が続いている。
(そして付け加えてしまうと、まだ卒論を書いてない。もう卒業しちゃうのに…。どうしよー。)

そんなわけで、注文するべきか、思いっきり悩んだ。そうでなくても、今年になってから散財モードがひどくて、CDコンポを買い換えたり(前のが壊れたから)、DVDレコーダーを買ったり(ビデオ・デッキの調子が悪くなったから)しているので、余計な出費どころか、必要な出費も避けたいところ。

だけど、読みたいのは事実。最高に面白いらしいだもん! ただ、読んでる暇があるかなー。"Sale of the Century"を読み始める前に、最低でもクレブニコフの"Godfather of the Kremlin"は読み終えてなきゃいけない気がするし、"Godfather of the Kremlin"を読む前に、卒論を仕上げなくちゃいけない気もする。できれば卒論は3月中に仕上げたい…。いや、3月中とは言わず、今週か、明日の内に仕上げるべきじゃないかしら(今日はもう無理だけど)。

こんなふうに迷いながらも、「いやいや、やっぱり、この本は、運命の本だよ! 読まなきゃいけないんだ! 注文しなきゃ!」と心に決め、注文することにした。
今のところ、"Sale of the Century"を扱っているのは紀伊国屋のブックウェブだけなので、このブックウェブで注文しようとしたところ、サイトの印象が非常に悪くて嫌になってしまった。

前回、アマゾンで"Darkness at Dawn"を注文したとき、発送作業に取り掛かった翌日に500円も値引きがされて、キャンセルができなくて、1日違いでボッタクられたという苦い過去があるため、アマゾンはもう使うもんかと思っていたのだけど、ブックウェブの会員登録の欄を見てみたら、「やっぱりアマゾンのほうがいいかもー」と考えなおしてしまった。なんで、ただ会員登録をするだけなのに、性別とか、勤務先とか、職業を書かねばならないんだろう? 会員登録をするのはやめにした。

そんなわけで、まだ注文できてない。注文できそうにもない。

ただし、希望の光がかすかにあるの。それは、日本のアマゾン。
日本のアマゾンでは長いこと、クリスチャ・フリーランドの本は"Sale of the Century: Russia's Wild Ride from Communism to Capitalism"しか取り扱っていなかった。これはアメリカ版。
だけど、今見てみたら、イギリス版のリトル・ブラウンから出版されたほうが取り扱いされ始めてる。
発行日は2000年の5月25日だし、ISBNもハードカバーのものが記載されているけれど、注目はエディションのところが「ペーパーバック」になっていること!
もしかしたら、ペーパーバックを取り扱おうとしているのかも! けれど、情報があまり無いから、さしあたってはハードカバーの情報(発行日・ページ数)とかを載せているのかもしれない。2週間ぐらい待ったら、ペーパーバックのほうに更新されるかもね。期待して待ってみよっと。

ついでに書いておくと、この本は、ハードカバーで出されたときは384ページだったけど、ペーパーバックは400ページに増えたとのこと。結構な量が追記されているのかも?
そりゃ、あのあとアブラモビッチが出てきて、デリパスカも出てきて、ホドルコフスキーが空中爆発しちゃったわけだから、追記することはいっぱいあるはず。楽しみ。


そういえば、一昨日フォーブスが2005年度版の億万長者番付を出したけど、その中でアブラモビッチが満を期してロシア人トップになってた。世界で21番目のお金持ちだったはず(先ほどから、フォーブスのウェブサイトがハッキングされたようで、トップ・ページには「ハックしちゃいましたから♪」みたいに、'Hello World'なんて文字が書かれてて、しかもランキングのURLを直で呼んでもリストを見ることができない状態なのが苛立たしい。誰よ、あんなに面白いリストを公開させないようにしている悪いやつは?? まったくもう!)。
確か、アブラモビッチは依然 総資産が100億ドルを超えてて、一方で、ホドルコフスキーの資産は22億ドルまで下がっていたように記憶している。まー、ホドルコフスキーの資産が減っているのは分かっていたから驚きじゃないし、去年までのアブラモビッチにしても、たとえ資産で負けていても政権への影響力を考慮に入れたら、明らかにダントツのナンバーワンだったから今更騒ぐことはないけど、こういう資産のリストでアブラモビッチがロシアのトップになるのは、これが始めてじゃないかしら。
そういう意味で、少し象徴的に捉えることもできると思う。名実ともに彼が最強のオリガルヒになったと。

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