オリガルヒ

1990年代のロシアについて。主にオリガルヒ。時々チェチェン。まれにイラク、パレスチナ、その他紛争地。 自分はこれからどんな惨めな人生を生きていくことになるのだろう。考えている。

Thursday, December 09, 2004

ついに到着-"Abramovich"、"Godfather of the Kremlin"

本が到着! 心が躍ってしまう。同時に、本当に買うべきだったのだろうか?? と、悩み始める。だって、5000円もしたんだもん。数えてみると、今年、アマゾンだけで8冊の本を買い、8冊で1万6173円を支払った。
1万6000円だよ!! びーっくり!

まだ読み初めてはいないけど、ざっと見たところでは、"Abramovich"の嬉しいところは写真がたくさんカラーで掲載されてあったところかな。
写真の一つにはスタンフォード・ブリッジの客席でアブラモビッチがガッツ・ポーズをして、シビドラーが両手を宙にあげて、その他周りにシブネフチの関係者が陣取って、皆が喚起に包まれているって写真があるのだけど、これはガーディアンの"He won, Russia lost"の中で言及されていたものに間違いないね。
この写真は是非見たいと思っていたのだけど、どこにも見つからなかった(探し方が悪かったんだと思うけど)。ようやく、本"Abramovich"の中で見つけることができてありがたい。先の"He won, Russia lost"の中では、とても象徴的に使われている写真なのよ。

面白いのは、"Abramovich"の参考文献のところに、本が10冊挙げられていたのだけど、そのトップにクリスチャ・フリーランドの"Sale of the Century"が挙げられていた。やっぱりこの本、ロシアのオリガルヒ研究においては、最重要本なんだね。何でこんなに重要な本が品切れで、どこにもないのよ??
ついでに2番目に挙げられていたのは、デイビッド・ホフマンの"The Oligarchs"。私が10月から11月にかけて読んでたやつ。

この本には注が一切ないみたい。ちょこちょこと他の本の引用はしてるようだけど、注釈というのものは存在してない。
そうではなくて、自分たちが取材した情報のみを載せてるわけ。例えばアブラモビッチが子供の頃を過ごした学校とかに行って、そこの教師と記念撮影したりしてる。アブラモビッチがティーンエイジャーのころ、ガールフレンドと一緒に写った写真なんかもある。
なかなか面白そうだ。こういう本もいいよね、時には。

そうだ、書き忘れるところだったけど、この本、デカイ! デカイなんてもんじゃない。縦が24cm、横が16cm…。アマゾンの箱を開けたときは、なんだこの大きさは? と驚いてしまった。ハードカバーの本としては、今まで持っている本の中で最大の大きさ。日本の普通のハードカバーの本を横において比べると、3/4ぐらいの大きさで、なんかそもそもの規格が違うって感じ。
何でこんなに大きいんだろう。大きい本って重たいから読むのが大変だわ。特に学校まで2時間以上ある私。持ち運びが大変なのは嫌よ。
一方で、本が大きいということは表紙の写真も大きい…、アブラモビッチの写真も16cm×18cmぐらいの大きさになっている。そのせいで、彼の目がほんの少し緑がかったきれいなブルーであることに気がついた。かわいい色の目だね。…。な~んて書くと、ストーカー気味て来ちゃう。でも、まぁ、ストーカーなんだけど。
この本はストーカー向きだよー。子供の名前とかきれいに書いてある。ソーニャとアルカーディとアリーナとアナ。スパイス・ガールズのメンバーを覚えるみたいに、暗唱できないとダメかな? そうそう、奥さんの名前がイリーナなのもおさらいしとかなきゃ。アルカーディってのは、彼のお父さんの名前を取ったものだね。ロマン・アブラモビッチは、フルネームだと、ロマーン・アルカーディエビッチ・アブラモービッチとなる。ミドルネームが父親の名前から取られるっていうのは前に書いた通り。あの時、いろんな人のミドル・ネームを調べたりもしてた。

"Abramovich"の長さは、全部で337ページ。本文は312ページで、残りは参考文献とインデックスになっている。
"Putin's Russia"の後はこっちを読もっと。せっかく高いほうのハードカバーを買ったんだもんね。なるべく早く読まなくちゃ。


もう一冊の"Godfather of the Kremlin"のほうもデカかった。日本の本は小さいから比較の対象にはならないとしても、イギリス・アメリカのペーパー・バックよりも格段に大きいというのは解せない。
例えばピカド-ルから出てる"Bridget Jones's Diary"のペーパーバックが手元にあるので、大きさを測ってみると、縦17.6×横11cm。これはペーパーバックとしては標準の大きさ。フィクションだとこの大きさのペーパーバックがほとんど。
しかし、"Godfather of the Kremlin"は、縦22.1×横14.1cm。…。なんだこりゃぁー? 日本のハードカバーよりも大きいペーパーバック。ビビってしまう。

この本は学術書だ。全部で400ページのうち、後半の長い部分が参考文献と注に当てられ、本編は345ページまで。
アレクペロフのページだけ読み直してみた。やっぱり最高なのは194ページのところ。
アレクペロフはプレゼントを贈るのが大好きで、例えば20億円相当のジェット機をルシコフにあげたことが書かれた直後に、「タダで?」という疑問文があり、その次の文章にこうある。
『"タダのものなんてさ"と、アレクペロフはクスクス笑いながら言った。"だけど、支払いの方法はいろいろあるね。"』

なんとなくしっくりこない訳文だけど、こんな感じ。
とにかく、アレクペロフにノック・アウトされてしまうのはこのあたりだな。すてきんぐ…☆ 将軍で、ドンで、あらゆる民主主義運動を弾圧する…。

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そんなわけで、ようやく本が届いた。読み始めるのが楽しみ。

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